スキーをしていて自分のレベルが知りたくなってきた。
スキー場でゼッケンを着けている人に興味がある。
友達に誘われた。
などなど、バッジテストを受けようと思い立つきっかけはさまざまです。
スキーの検定は全日本スキー連盟(SAJ)と日本職業スキー教師協会(SIA)という二つの団体が別々のテストを行っていますが、ここではSAJの検定について説明します。
採点方法
受験資格
年齢制限無し
1単位2時間の事前講習を受講していること(1度の受講でシーズン中有効)
初めてバッジテストを受ける人は、午前中に講習を受講して午後に検定を行うことが多いと思います。
また、1級検定と同時に行う会場も多いようです。
検定員
主任検定員1名と検定員2名、合計3名でジャッジを行います。
主任検定員は、A級あるいはB級検定員である必要があります。
B級検定員になるには、全日本スキー連盟(SAJ)公認スキー指導員資格を所持している必要があります。
評価の観点
状況・条件に対応して滑る能力
ターン運動の構成(ポジショニングとエッジング)
斜面状況への適応度(スピードと回転弧の調整)
運動の質的内容(バランス・リズム・タイミング)
全ての級で観点は同じです。
検定種目
大回り (ナチュラル/中急斜面)
小回り (ナチュラル/中斜面)
シュテムターン(ナチュラル/中斜面)
種目別得点
検定員3名の平均値(小数点第1位を四捨五入)で65点以上
言い換えると、3名の合計点が194点(例:65点、65点、64点)以上で合格です。
得点例
検定員A | 検定員B | 検定員C | 合計点 | 種目得点 |
64点 | 64点 | 64点 | 192点 | 64点 |
65点 | 64点 | 64点 | 193点 | 64点 |
65点 | 65点 | 64点 | 194点 | 65点 |
65点 | 65点 | 65点 | 195点 | 65点 |
注)1種目の得点例です。3種目の合格点ではありません。
実際は検定員毎の点数は発表されない場合が多いようです。
合格点
3種目合計で195点以上
2級の難易度
2級はスキーの技術を伸ばしたいと考えている人にとって、入門の位置づけのテストです。
5~3級もありますが、2級から受けられる方の方が圧倒的に多いです。
年齢、性別、スポーツ経験など、多くの要素があり一概には言えませんが、早い人であれば1シーズンで合格できます。
大学のスキーサークルでは、初めてスキーを履いて1年生で2級、2年生で1級に合格する人もいます。
しっかしとした指導を受けていれば、数シーズンで合格できると思います。
逆に言うと、我流だと合格までに時間がかかるかもしれません。
検定種目と特徴
2級検定は、ボーゲンからシュテムターン、そしてパラレルターン(大回り)の上達の過程を評価するテストだと私は思います。
したがって、シュテムターンとパラレルターンを重点的に練習してください。
小回りはパラレルターン大回りが小さくなったものです。
パラレルターン大回りがしっかりとできない状態だと、小回りでも後傾になっている可能性が高く、なかなか小回りになりません。
その状態で無理やり小回りを行うと、変な癖(特にローテーション)がつく可能性があるので気を付けてください。
スキー板とブーツ
スキー板
アルペン用、基礎用、モーグル用、パウダー用など多くの種類のスキー板が販売されていますが、もちろん基礎用がお勧めです。
間違ってもアルペン用などの固い板は選ばないでください。
基礎スキー用でもトップモデルと言われる最上位の板は固すぎるので、セカンドモデルがお勧めです。
また、基礎スキー用の板には大回り用と小回り用の板があります。
お勧めは小回り用の板です。
検定種目として大回りがありますが、大回りの板の性能を発揮できるほど横幅と斜度のある検定会場は稀です。
スキー板の選び方 はこちら
ブーツ
ブーツを選ぶポイントは、柔らかさです。
筋力があり雪面からの力を的確に受け止めることができる人は固いブーツでも良いのですが、これから2級を目指す人にとってはハードルが高すぎます。
ブーツを履くことに苦労しないぐらいの柔らかさが良いと思います。
かと言ってリアエントリタイプは柔らかすぎるので、バックルタイプのブーツを選んでください。
ブーツの固さを表すのに80から150ぐらいまでの数字が使われます。
ここで気をつけていただきたいのは、この数値はメーカー間で共通していないということです。
あくまでも同じメーカーの中での固さの基準だと考えてください。
まとめ
がむしゃらに滑るのも良いのですが、効率的な練習をすることも考えてみてください。
短い期間で合格するためには、戦略をたてて受験に臨みましょう。
スキー板もブーツも柔らかめのものがお勧めです。
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