スキー テクニカルプライズ コブの滑り方と得点の関係

コブの滑り方

1級に合格した方の多くが目指すテクニカルプライズですが、両者の間には大きな壁があります。
整地とコブを別の滑りと捉えている方もおられますが、合格点に近づくためには、共通部分をひとつでも多く見つけ、同じ運動要素で滑っていく必要があるように思えます。

また、1級とは運営主体が変わり、検定の主催者が各都道府県のスキー連盟、検定員は現役や元デモンストレーターが行うことが多く、全国共通の基準で行われます。

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テクニカルプライズのコブ

コブは検定4種目の中で、1番上下動の大きい種目です。
上下動は前後のポジションと密接にかかわり、高度なバランス感覚が要求されます。
また、コブという地形を克服するには、能動的に動くよりも、受動的に外力を利用する方が有利です。
これは、整地でも同じなのですが、整地だとより自由度が高く、いろいろな滑りができるので気づきにくいかもしれません。

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合格点の滑り

合格基準を一言で言うと、「滑らかなターンを行うこと」だと思います。
1級に比較すると、より整地小回りに近い滑りが求められます。
とはいっても、横滑りの要素が入っても合格点に達することは可能です。
よくスピードが違うと言われますが、滑らかに滑れれば、見た目のスピードはあがりますが、安定しているので自分の感覚としてはさほど変わらないと思います。

観点と得点

評価基準としては、

  • 状況・条件に対応して滑る能力
  • ターン運動の構成(ポジショニングとエッジング)
  • 斜面状況への適応度(スピードと回転弧の調整)
  • 運動の質的内容(バランス・リズム・タイミング)

とありますが、これだけでは具体的な基準が見えてこないと思います。
そこで、技術的な観点を、上体の向き(捻り)、上体の上下動(吸収)、板の向きの3点に分解し、点数との関係を詳しく見ていきたいと思います。

上体の向き(捻り)

上体の向き(捻り)とは、胸の向きが左右にどれだけ動くかと言うことです。
動きが少ない方が次のターンに入りやすく、安定してコブを滑れます。
多くの方は少し右腰が前に出ていて、上体が少し左に向いています。
その結果、自然にできたコブはまず間違いなく、フォールラインに向かって左側(右ターン)が直線的で、右側(左ターン)が深くなっています。
これは、体が左に向いているので、左外足(右ターン)に荷重しにくいことが原因です。
自分がしっくりする姿勢が左右対称とは限らないので、風呂上りに鏡の前で腰の左右差をチェックを行ってみてください。

上体の上下動(吸収)

上体の上下動(吸収)とは、コブをどれだけ吸収できているかと言うことです。
コブから受ける衝撃をオートマティックに吸収出来れば、重心の上下動が少なくなり、スムーズな滑りになります。
整地小回りでもカービング要素が強くなると同じような動きになりますが、コブではより大きな吸収動作が必要です。
吸収というと、自分で動いているような印象を受けるかもしれませんが、実際にはせり上がってきた地面で、足を抱え込むイメージです。
自分から小さくなる動きではないので注意してください。

板の向き

板の向きとは、下から見上げた時に板がどちらの方向を向いているかです。
つまり、見えている部分だけの話であり、下から見えないコブのバンクの部分では、どのようなことをしてもかまいません。
バンクの部分のみで減速を行っても、十分に合格点には達します。

それでは、これら三つの観点と点数の関係を表にまとめましたので、ご覧ください。

  上体の向き(捻り) 上体の上下動(吸収)  板の向き
76点以上 常にフォールラインを
向いている
殆どない 下を向いている
時間が長い
74~75点 フォールラインに
向いている時間が長い
少ない 横に向いている
時間が長い
73~74点 左右にぶれる 大きい コブを越えると
すぐに横を向く

加点要素

谷回りでスピードコントロールができる

別の言い方をすると、切替でしっかりと谷側に重心移動ができているということです。

1、2点の加点が期待できます。

減点要素

ストックワーク(手が下がる)

見栄えもよくありませんが、コブにストックがひっかかるなど、バランスをくずしやすくなります。

左右非対称

得意なターンが長く、反対が短かくなる人がいます。
小さな差であれば問題ありませんが、大きく異なるようだと減点になります。

コースアウト

1、2点の減点になります。

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まとめ

コブの滑りを見ていると、整地小回りと違う動きをしている人が多いように感じます。
多少のアレンジは必要ですが、コブと整地で同じ運動ができるように意識してみてください。
そうすれば、合格に近づくのではないかと思います。

検定員はデモクラスの方なので、全然違う観点でみているかもしれません。
滑り方はひとつではないので、参考になることがあれば、取り入れてみてください。

 

スキー検定(バッジテスト)のまとめ はこちら

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