スキー 上下のポジションを鍛える練習

スキー練習方法

上下のポジションは、前後のポジションと密接に関係しています。
普段の生活での上下動は、足首、膝、股関節が動くので、低くなる時に膝が前に出て、お尻が後ろに下がり、頭の位置が真っすぐに下がってきます。
しかし、スキーブーツを履くと足首が固定されているので、膝の位置は動かず、膝と股関節の曲げ伸ばしで上下動を行います。
低くなる時、お尻が後ろに移動し、バランスをとるために股関節から上体を折り頭を前に出す必要があります。

この日常生活に無い動きに慣れていないと、低くなる切替の時に膝が曲がりすぎると後傾になり、股関節が曲がりすぎる頭が前に行き前転しそうになります。
整地を滑っている時、上下動はそこまで大きくないので、あまり意識したことがないかもしれませんが、コブではより大きな吸収動作が必要となるので、問題が顕在化します。

上下のポジションの練習は、陸上でできるトレーニングが多いので、板を履いていないときにしっかりと練習することをお勧めします。

 

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足首の柔軟

練習場所:陸上

ターンの局面:切替

スキーではスキーブーツを履いているので、歩行に比べて足首の動きは少ないのですが、足首が固いと上下動を行った時にバランスを崩してしまいます。
いろいろな柔軟の方法がありますので、自分に合った方法を見つけ足首を柔らかくしてください。
簡単な方法の一つは、座った状態で足を反対側の膝の上に置き、手でぐるぐると足首を回してください。

器具は身の回りのものでも代用可能ですが、こういものもあります。

 

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ヤンキー座り(1)

練習場所:陸上

ターンの局面:切替

今ではあまり聞かなくなった言葉ですが、昔は不良のことをヤンキーと呼んでいました。
正式名称はないようですが、両足の裏をぺったりと地面につけ、お尻が地面に着くぐらいかがんだ状態をいいます。
すこし汚いたとえですが、和式トイレで大きい方をする姿勢で〇〇こ座りともいいます。(下品ですいません。) 
どこでもできるので、まずはこの姿勢をとってみてください。
若い人であれば何の問題もなくできると思いますが、年齢とともにできる人の方が少なくなってしまいます。
また、できたとしても、この姿勢を維持することが大変な人もいると思います。この姿勢は、コブを乗り越えるときに現れます。
実際にはそれほど重みは乗っていない局面なのですが、この姿勢が無理なくできることが重要です。
できない要因の一つに足首が固くなっていることが考えられます。
できなかった方は、足首の柔軟から始めてみてください。

【確認方法】違和感なく腰をヤンキー座りができること

 

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ヤンキー座り(2)

練習場所:平地

ターンの局面:切替

ヤンキー座りをブーツを履いて(板は着けない)行ってください。
陸上で行ったときは足首を入れることができたのでバランスがとりやすかったと思いますが、ブーツを履くと足首が固定されているので、膝の位置が変わらずお尻がより後ろに下がります。
その分、バランスをとるには股関節を大きく曲げ頭がブーツの前にくるまで前傾する必要があります。
なかなかつらい姿勢ですよね。
しかし、この姿勢が楽にとれるようになると、見違えるほどコブがスムーズに滑れるようになります。

【確認方法】違和感なく腰をヤンキー座りができること

 

(ハーフ)スクワット(1)

練習場所:陸上
ターンの局面:全体

低いポジションがとれるようになってからが、上下のポジションの本番です。
低いポジションになった時に、どこに重心(荷重点)がありますか。
その重心の位置を前後のポジションの位置にもっていってください。
そして、そこから立ち上がってください。
その時に、重心の位置が前後に移動しないようにゆっくりと立ち上がってください。
そして、また低いポジションにゆっくりとかがんでください。
極力、重心が前後に動かないように注意しながら行ってください。

【確認方法】常に重心が同じ場所にあるか

 

(ハーフ)スクワット(2)

練習場所:陸上、バランスボード
ターンの局面:全体

先ほどのハーフスクワットをバランスボードの上で行ってください。
重心が前後に動くとバランスが崩れるので直ぐに分かります。
慣れてきたら、可能な限り膝の位置(足首の角度)を動かさずに行ってください。
私は、この練習が上下のバランスを鍛える最高の練習方法だと思っています。
スムーズに上下動ができるようになった時、劇的に滑りが変わりました。
ゲレンデで練習するよりも大きな効果がありますので、ぜひ取り入れてください。

【確認方法】バランスボードの端が地面に着かないこと

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膝の脱力

練習場所:陸上、平地

ターンの局面:山回り~切替

中間姿勢をとります。
そこから、膝の力を緩め(脱力し)素早く屈んでください。
脱力するときは、息を吐きながら行ってください。
力が抜けきっていないと、屈みこむスピードが遅くなります。
実際の滑りではお尻を下げるのではなく、足(膝)が押し上げられてきます。
この時、膝に力が入っているとコブの吸収が不十分になり、切替で上体が伸びあがってしまいます。

【確認方法】上半身が自由落下(飛び降りた時)をしている感じがあるか。

 

横滑りをしながら上下動

練習場所:中斜面

ターンの局面:全体

横滑りで斜め前方に進みながら、上下動を加えてください。
荷重ポイントが一定であれば、滑った跡が一直線になります。
ポジションが前後に移動していると、トップとテールが滑った跡がガタガタになります。

【確認方法】板の通った跡が一直線になっているか。

 

屈んだ状態での連続ターン

練習場所:中斜面

ターンの局面:切替~谷回り

手をグリップから離し、ストックの真ん中位を持ちます。
膝を90度曲げ、その状態で小回りをしてください。
止まった時に自分の腰の位置を確認し、滑り始めの位置と比べてください。
高くなっているようであれば、我慢して低い状態のままで滑るようにしてください。
できるようになってきたら、太腿の上が斜面と水平になるまで屈んで小回りを行ってください

【確認方法】止まった時に腰が低い位置にあるか。

 

屈んだ状態から足を延ばして停止

練習場所:急斜面

ターンの局面:谷回り~山回り

膝を90度まで曲げ屈んだ状態で谷回りを行い、トップが真下を向くまで我慢してください。
そして、「ゆっくり」と伸びあがりながら山回りを行い、切替の位置で静止してください。
この動きがコブを伸び超えた後に、足を延ばしていく動きになります。
早く伸びあがりすぎると、山回りでそれ以上伸びることができなくなってしまいます。
伸びあがるタイミングが早すぎる人がほとんどなので、低い姿勢を長く我慢することに気を付けてください。

【確認方法】足を伸ばしながら静止できるか。

 

ウェーブ

練習場所:ウェーブ

ターンの局面:全体

最近ゲレンデであまり見かけなくなりましたが、ウェーブは上下のポジションの確認に最適です。
直滑降でも、小回りでも良いのですが、頭と腰の位置が上下動をしないように、下半身でウェーブを吸収しながら滑ってください。
小回りの場合は、ウェーブの頂点を谷回りで超えてください。

【確認方法】頭(視線)の上下動がないか。

 

コブ・小回りの練習方法のまとめ はこちら

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