(たぶん)日本で一番早い1級の総合滑降の滑り方の解説です。(2020年7月25日公開)
その後、何度か検定を見学したので加筆修正しました。
1級の総合滑降
総合滑降では、ゲレンデの起伏に適した滑りが求められます。
斜度変化、斜面の傾き(左右の勾配)など、ゲレンデ状況を把握し、スピードを維持して(減速しないで)ゴールすることが重要です。
合格点の滑り
一言で言うと、「スムーズなリズム変化のある、スピードに乗ったターン」です。
観点と得点
総合滑降で重要な点は演技構成とスピードです。
実際の検定バーンは、検定会場によりまちまちですが、フラットな一枚バーンで行われることが多そうです。
距離は、大回りよりも少し長くなります。
想定バーン設定
- スタート地点から、ゴール地点に向けて徐々に斜度が緩くなる
- 左右の傾斜がない
- フラットな一枚バーン(ゲレンデの途中に夏道などの地形がでていない)
リズム変化
斜面設定によりますが、距離は大回りより少し長いくらいです。
リズム変化は1回でも合格点はでるようです。
距離的に問題がないのであれば、2回変化を入れてもいいと思います。
滑りの種類
大回り、中回り、小回り、ギルランデ の内2、3種類の滑りで構成するのが一般的です。
直滑降は滑りに入りません。
ステップターンは構成的に見栄えがしないので、あまりお勧めしません。
もちろん、コブはありません。
構成
自分がゴールエリアにいることを想像して、躍動感ある構成を考えてください。
行った方が良いこと:大回りでスタート
スタートでスピードを出すことが重要です。
演技を大回りで始めることを強くお勧めします。
行わない方が良いこと:小回りでゴール
ゲレンデはだんだんと斜度がゆるやかになることが多いので、減速要素の多い小回りを、ゴール付近で行うことは避けることをお勧めします。
次に構成例を挙げて説明したいと思います。
リズム変化1回
例:大回り >> 小回り
先ほどは小回りで終わらない方がいいといいましたが、リズム変化が1回だと選択肢が狭まります。
小回りでスタートするとスピードがでないので大回りでスタートした方が良いと思います。
そうすると、必然的に小回りで終わることになります。
リズム変化2回
躍動感のある滑り
例:大回り >> ギルランデ >> 中回り
スタートは大回りでスピードを出します。
中間部分は、少し大きめのギルランデで、躍動感をだします。
ゴール付近は、スピードを維持するために中回りを選択します。
まったりとした滑り
例:小回り >> 中回り >> 大回り
スタートで小回りをすると、スピードにのれません。
小回りから中回りは、あまり滑りの変化を感じられません。
ゴール付近で大回りをすると、失速する可能性があります。
得点基準
得点要素として、リズム変化、スピード感、ターン技術を見ていきたいと思います。
リズム変化 | スピード感 | ターン技術 | |
71点以上 | ー | スピードを維持 | 大回り71点以上 |
69~70点 | 滑らかな変化 | やや、減速 | 大回り69~70点 |
68点以下 | 滑りが途切れる | 明らかに減速 | 大回り68点以下 |
加点、減点要素
大回り、小回りの滑りと同じです。
各パートの滑りは、それぞれの滑り方を練習し、総合滑降という種目については、演技構成をメインに考えてください。
まとめ
総合滑降は演技構成とスピードが大変重要です。
滑らかな切り替えを行いながら、ゴールまでスピードを維持しましょう。
バッジテスト1級 合格のポイントと合格率 はこちら
バッチテスト1級 総合滑降の滑り方 はここ
バッチテスト1級 大回りの滑り方 はこちら
バッジテスト1級 小回りの滑り方 はこちら
バッジテスト1級 コブの滑り方 はこちら
SAJ、SIAスキー検定(バッジテスト)のまとめ はこちら
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