滑っていて、体が後ろに行ってしまう。
コブを滑っていて、板がすっぽ抜ける。
後傾の悩みを抱えている方は多いと思います。
悩んでいるひとりの私が、今までいただいたアドバイスなどをご紹介したいと思います。
後傾の原因
スキーの前後のポジションを整える関節は下から、足首、膝、股関節となります。
背骨、首も関係しますが、先に上げた3関節に比べれれば影響が少ないので今回は割愛します。
スキーブーツを履かず平地に立つのであれば、どなたでもまっすぐ立つことは容易にできると思います。
しかし、運動をする上で関節の曲げ伸ばしは必須で、またスキーの場合はブーツを履くので、足首の角度があるていど固定されています。
そこで、斜面に対して垂直の姿勢をとるには、足首、膝、股関節を適切に曲げる必要がでてきます。
とは言っても、後傾に影響するのは足首と股関節のみです。
膝関節は主に吸収動作で使われ、どんなに曲げても足首と股関節が適切に曲げられているのであれば後傾とはなりません。
足首
最も大きな後傾の原因は、足首が緩むことです。
足首が緩む、すなわち足の甲と脛の角度が大きくなると、必然的に重心が後ろになり後傾になります。
一般的には、最適な角度は75度前後と言われています。
なのでブーツの前傾角度は、ソールに対して垂直(90度)の状態から15度前ぐらい前に傾いています。
常にこの角度で、足首が固定されているのが理想です。
足首はブーツで固定されているので大きく角度が変わることはありません。
しかし、ほんの数度足首が緩むだけで後傾となってしまいます。
#超上級者は、板を走らすために意図的に足首を緩める方もいるようです。
練習方法
足首を緩めないでと、言うことは簡単ですが、実際に行うのはなかなか難しいものです。
私は、気が付くと足首が緩んでいることが多々あります。
今までいただいたアドバイスをご紹介します。
自分の感覚に合ったものとりいれて、意識して練習してみてください。
ブーツのタンを押す
膝を前に出して、ブーツのタンを押しつぶすイメージです。
ど後傾だったころに、教えてもらいました。
スキーを始めて間もないころは、棒立ちの場合が多いので、意識して膝を曲げブーツを前に押すことが重要だと思います。
足の指を上げる
足の指を上げると、足首が締まり膝が前にでてきます。
ある程度滑れるようになるとスピードが出て、切替など上下に動くときに後傾になりやすく、足の指を意識するようにアドバイスを受けました。
親指を上げる
足の指を全部上げるのではなく、親指を上げます。
全部の指を上げるのと、親指を上げるのは人による感覚の違いでしょうか。
脱力する
私が意識していることは脱力をすることです。
緊張をすると筋肉は強張り、柔軟性が失われます。
足首が緊張する(力がはいる)と足首が突っ張って(足の甲と脛の角度が大きくなる)しまいます。
足首の力を抜くと自然と脛がブーツのタンを押すことになり、足首の前傾角度が維持できます。
脱力すると言ってもいきなり滑りながら行うことは困難です。
まずは、自宅で脱力の練習をしてみてください。
股関節
股関節は膝と連動して、適切に曲げることが重要です。
股関節の角度を固定して膝関節を曲げてみてください。
間違いなく、後傾になり、後ろに倒れてしまいます。
練習方法
股関節は足首と違い、角度を固定するわけではないので、膝関節と連動してバランスをとる練習が必要です。
練習方法をまとめてありますのでご覧ください。
上下のポジションを鍛える練習 はこちら
コメント
足首が緩むと指摘されている私には、とても参考になります。ありがとうございます。
1点質問ですが、足首の脱力とありますが、脱力すると足首は緩むのではないかと、ここがよくわからないのです。
いつも足首の緊張、と言われて、足首に力を入れて固定させているのですが、それは間違っているのでしょうか?教えていただけるとありがたいです。
分かりにくい表現で申し訳ありません。本文を更新しました。
足首を緊張させることで、足首の角度を固定できるのであれば、それでも良いと思います。
方法は人それぞれで、結果としていつも脛がブーツのタンに触れていればOKです。
早々にご助言ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。