スキー コブ 上達のプロセス

コブの滑り方

人によってスキーの経歴は異なります。
物心ついたときにはスキーを履いていた人。
中学・高校のスキー合宿で始めた人。
大学でスキーサークルに入った人。
はたまた社会人デビューをした人。
どんなスポーツにも言えることとして、早く始めた人の方が上達は早いわけですが、趣味として楽しむのであれば何歳から始めても関係ありません。

しかし、年齢によって上達のプロセスは全く変わってきす。
子供であれば、親の後ろについて滑るだけであっという間にすいすい滑れるようになります。
言葉はいりません。
しかし、年齢を重ねるとそうはいきません。
だんだんと体が硬くなってきているので、見たことをそのまま真似することができにくく、まず頭で理解することが必要になってきます。
また、体が硬くなると、若いころは問題なくできた動きでも、その姿勢をとることですら四苦八苦するようになります。

現在地の把握

コブの滑り方には多くの種類があり、整地小回りに比べてコブの滑りは個性が大きく出ます。
滑り方に優劣があるわけではないので、どの滑り方でも良いのですが、一度に全部の滑りを目指すことはできないので、自分の目標とする滑りを見つけることが第一歩です。

また、もう一つ重要なことは現時点の自分の滑りを把握することです。

  • 捻り動作
  • 吸収動作
  • 筋力

捻り動作、吸収動作および筋力を把握することで、現時点での滑りの限界がだいたい分かります。
目標とする滑りに近づくには上記の中で足りない点を自覚し、練習することが重要になってきます。

滑走ラインと必要な運動要素

次に滑走ラインと必要な運動要素の関係を見てみましょう。
重要度の高い順に◎〇△としてあります。

  モーグル
(直線的な滑り)
中間の滑り
(一般的な滑り)
バンクを
使った滑り
捻り
吸収
筋力

△だからと言って、不要と言っているわけでは無く、他の項目の方がより重要だと考えてください。

自分の得手不得手な運動要素から、当面の目標とするコブの滑り方を見つけるのも一つの方法です。
モーグルのような直線的な滑りは方は大きな吸収動作が必要となり、またスピードが速いので筋力が必要となります。
反対にバンクを使った滑りは整地小回りに似た滑り方となり、捻り動作が大きくなりますが吸収動作は少なくなります。

上達のプロセス

私の考える上達のプロセス(練習の順序)は次の通りです。

怪我からの復帰や極度に体が硬い方
(1)関節可動域の拡大(柔軟)
(2)筋力トレーニング

健常者
(3)ポジションの確認(陸上)
(4)反復練習(整地)
(5)実践練習(コブ)

健常者の場合は、(3)ポジションの確認を行い、そのポジションを瞬時にとれるように(4)反復練習で身につけた後に、(5)実際にコブで滑って確かめる方法をお勧めします。
そして、コブで何らかの課題を見つけたら(3)~(5)の繰り返しです。

怪我からの復帰や極度に体が硬い方は、関節の可動域が狭くなっているので、(1)柔軟を行い徐々に広げていく必要があります。
また、少し可動域が広がった段階で、その状態に耐えれる(2)筋力トレーニング必要になってきます。その後、(3)~(5)を行います。
そうすると、まだ可動域が足りないところが見つかってくると思うので、(1)に戻り(5)までを繰り返します。

最後に

私は、骨折後の雪上復帰時に、整地でのカービングより先にバンクを使ったコブが滑れるようになりました。
これは、2つのことによります。
1つ目は、筋力が弱く整地でスピードを出す(カービングをする)ことが難しかったので、整地に比べスピードが遅く、比較的筋力を使わないコブを滑りました。
2つ目は、リハビリ中は膝を大きく曲げることが難しく、コブを吸収することに限界があったので、バンクラインを通っていました。
今でも正座はできません。
これらのことより、バンクラインのコブが滑れるようになりました。

 

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