スキー場のアルバイト、職種と業務内容、そして選定ポイント

スキー場の施設・設備

スノーヤーの誰しもが考える、スキー場でのアルバイト。
ひとことでアルバイトと言っても、スキー場には多くの職種があります。
そこで、アルバイトの種類と職務内容、アルバイト先(スキー場)選定時の考慮点をご紹介しいます。

正社員になりたい方へ
スキー場に就職しませんか? 正社員 採用・求人サイト一覧 はこちら

 

スポンサーリンク

アルバイトの種類

募集が行われるアルバイトを、ゲレンデ内、センターハウス内、周辺設備に分けてご紹介します。

ゲレンデ内

パトロール

パトロールの仕事は体力勝負です。
降雪時には、早朝から雪崩防止作業を行います。
春スキーでは、ゲレンデに雪面硬化剤(硫酸アンモニウム)を散布します。
その後、営業開始時間までに、ゲレンデの境界線のポールを立て直す作業を行います。
非圧雪のゲレンデで、新雪が積もるとラッセルをしながらの作業になります。
営業開始後は、リフト線下の落とし物の捜索、怪我人の搬送、滑走禁止区域を滑るスノーヤーへの注意等を行います。
大変な仕事ではありますが、感謝されることも多く、やりがいのある仕事です。

スキー・スノーボードスクール

実際にレッスンを行うインストラクターと、受付などの事務スタッフがいます。
指導員資格を持っていれば、時給があがります。
スキー・スノーボードが上手くなりたい方にはお勧めですが、労働時間が短くアルバイト料があまり稼げない場合があります。

降雪作業員

人工「造雪」機はシーズン初め、10月~12月にかけて気温が氷点下とならない時期に動かします。
人工「降雪」機は気温が氷点下になると稼働が可能で、シーズン初めなどは夜間に降雪を行います。
暖かい地方では、常に降雪機を稼働できるわけではなく、気温が下がるまで待機し、深夜から明け方まで降雪を続けます。
気温が下がれば、日中も降雪を続けることもあります。
労働時間が深夜となるので時給が高いのですが、働ける期間は他の職種より短いです。

ゲレンデ整備

主に圧雪車でゲレンデの整備を行います。
その日のゲレンデの状況、営業終了後の天気予報(気温、降雪)をみて、営業終了直後、あるいは営業開始前に圧雪を行います。
大量降雪が予想される時には、営業終了後と早朝、2回以上、圧雪を行うこともあります。
圧雪には熟練の技が必要で、ゲレンデ整備の良し悪しでスキー場の評判が決まる大変重要な仕事です。

センターハウス内

インフォメーション(受付)

インフォメーションの主な業務はリフトチケットの販売で、朝は大忙しです。
その他に、落とし物の預かり、はぐれた人の呼び出し、ロッカーに入らない荷物の預かりなど、スノーヤーをサポートします。

レンタル係

ブーツ、スキー、ストック、スノーボード、ウェアなどを貸し出し、また返却を受け付ける部門です。
スキーの場合、始めにブーツをあわせ、その後にビンディングを調整してスキー板を貸し出します。
事前にレンタルの必要事項をWebで入力し、お客様がスキー場に着く前にセッティングを行うサービスを提供しているスキー場もあります。

リフト係

降雪時には、リフトの乗り場/降り場、場合によっては架線下の除雪を行います。
デタッチャブルリフトの場合は、朝は搬器をケーブルに取り付け、夕方に取り外しを行います。
営業を開始すると、リフト券の検札、乗車人数のカウント、誘導、リフト乗降の補助、そして非常時の減速・停止を行います。
リフト小屋の中では、リフトの稼働状況の確認などを行っています。

レストラン

販売、調理、盛り付け、皿洗い、配膳など、街中のレストランと同じ業務です。

売店

品だし、陳列、値札はり、レジなど、街中の小売店と同じ業務です。

看護スタッフ

ある程度の大きさのスキー場には看護室があり、看護士が常駐しています。
怪我人が運び込まれたとき、応急処置を行います。

周辺施設

駐車場係

駐車場内の誘導、駐車代金の回収などを行います。
除雪はブルドーザーなどで行うので、一般のアルバイトの仕事ではありません。

シャトルバス

駅からスキー場やスキー場間の移動にシャトルバスが運行されています。
無料の場合、第一種免許で運転できるので、アルバイトの募集が行われています。

ホテル・温泉

スキー場に、ホテルや温泉施設が併設されているところもあります。
フロント、客室係、レストランなどその施設に必要な業務のアルバイト募集が行われます。

 

スポンサーリンク

スキー場の選び方

働きたいスキー場が決まっている場合は、そのスキー場のホームページに掲載されるアルバイト情報をご覧ください。
アルバイト先を選ぶ場合は、次のような点を選定のポイントにしてみてはいかがでしょうか。

時給

最低時給は都道府県により定められており、かつてはそれに近い時給でした。
しかし、全国的に深刻なアルバイト不足に陥っており、時給1000円を超えるスキー場も珍しくなくなっています。

2022年10月発効の最低賃金時間額(時給)

  • 北海道:  920円
  • 福島県:  858円
  • 新潟県:  890円
  • 長野県:  908円
  • 岐阜県:  910円

参考

  • 東京都:1072円
  • 愛知県:  986円
  • 大阪府:1023円

大都市圏からのアルバイトを集めるため、寮があるスキー場が大半です。
ただ、寮の設備は千差万別で、寮費が無料の所もあれば、有料のところもあります。
スキー場以外の娯楽施設は少なく、一日の半分以上を過ごすことになるので、寮の良し悪しを選定基準の一つにすることもありだと思います。
光熱費は寮費に含まれるか、無料の場合が多いです。

Wi-Fi

Wi-Fiが完備されている寮が増えてきました。
通信費が安くなってきているとはいえ、動画をよく観る人にとってはWi-Fiの有無は重要ですね。

食費

朝夕は寮の食堂、昼食はお弁当を頼めるスキー場もあります。
費用は数百円/食ぐらいです。

リフト券

多くのスキー場では、休日はリフト乗り放題です。

 

スポンサーリンク

募集状況

スキー場近隣の街の若年層、および専業農家の減少により、アルバイトが不足しているスキー場が多々あり、アルバイト不足により、リフトの営業ができないということも実際に起こっています。
このような状況の中、時給はどんどん上昇しており、日本で一番高い東京都の最低時給より高いスキー場も出始めました。
スキー場に限らず、アルバイト不足は深刻な問題で、この傾向は当分続くと思います。
逆に言えば、アルバイトをしたい人にとっては、好条件のスキー場を選べるということです。

時給が高騰する理由

時給が高騰する理由を考察してみました。

物価上昇

最低時給が2年間で約50円上がっています。
当然、アルバイトの時給は、連動して上昇します。

専業農家が減少

スキー場がある地域は山深く農業を営む人が多く住んでいる地域です。
農閑期に収入がなく、都会に出稼ぎに出ていた方々がスキー場ができたことにより、冬でも自宅から通えるところで収入を得ることができるようになりました。
しかし、道路が整備されたこともあり、専業農家は減り、会社員との兼業農家の方が増えてきました。
ということは冬でも定職がある人が増え、スキー場で働ける地元の人が減ってきたことを意味します。

大学生のアルバイト

スキーブームの時代は、スキー場や周辺の宿でアルバイトをしたい人であふれ、人手に困ることはありませんでした。
しかし、ブームが去り、ウインタースポーツ人口が減り、スキー場以外の娯楽がない場所でアルバイトをするモチベーションがない学生が増えてきました。
また、集団行動・生活を好まない学生が増えてきているようで、大学でクラブ活動を行う人も減ってきていると聞いています。
意外と思われるかもしれませんが、バブル期の30年前に比べて、18~21歳の人口は約30%減少していますが、大学生の人数は逆に約30%増えています。
近年でも大学生はわずかながらですが増え続けていて、少子化が学生アルバイトの集まらない原因ではありません。
19歳になる人の人数は毎年減っているのに不思議ですね。

アルバイトの奪い合い

これらの理由によりスキー場でアルバイトをしたい人が減少しているにもかかわらず、スキー場の数はあまり減っていないので、人の奪い合いが起こっています。
結果として、スキー場が競ってアルバイト料を上げているのが現状です。

 

もし、悩んでいるのであれば今がチャンスです。
一度、スキー場のアルバイトをしてみてはどうでしょうか。

 

高騰するアルバイト料、定休日の設定、リフトの運休!! 人手不足に悩むスキー場の現状 はこちら
スキー場に就職しませんか? 正社員 採用・求人サイト一覧 はこちら

コメント