スキー ストック/ポールの選び方とおすすめ製品

スキー用語・道具

普段何気なく使っているスキー ストック。
脇役のようですが、ストックの長さや振りやすさが変わるだけで滑りが変わることがあります。
特にコブの中では、長さが大変重要になってきます。

メーカーのホームページではポールと表記されていますが、ポールだとアルペンレースの旗門を指すこともあるので、ここではストックと記します。

 

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名称、形状と材質

ストックの選定ポイントの前に、ストック各部の名称、形状、材質などを説明します。

グリップ

グローブで握るゴムの部分です。
左右同型のグリップは、ストラップを結ぶ時に、結び方の違で左右を決める必要があります。
指の形が付いたグリップは、初めから左右が決まっていて、「R」、「L」と印がついているものもあります。

ストラップ

グリップから出ている帯状の部分で、手首をストラップに通してからストラップと一緒にグリップを握ります。
転倒した時にストックが体から遠く離れないようにするためにあります。

シャフト

ストックのメインパーツで、シャフトにグリップ、バスケット、石突が装着されています。

現在のシャフトの主流はカーボン製で、用途によりアルミ合金も利用されています。
最近、マニア向けに竹製のストックが販売され話題になりました。
カーボンは軽くて強度がありシャフトの材料としては最適ですが、加工がしにくいという欠点があり、伸縮式のポールの下部はカーボン製で、上部はアルミ合金製です。

ストックの形状は大きく分けて3種類あります。

固定長

昔からある固定長のストックは、その形状により2タイプがあります。

ストレート

シャフトの手元(グリップ側)と先端(石突側)の径(大きさ)が同じで、オーソドックスなタイプのストックです。

テーパー

テーパーとは円錐状のことで、手元より先端部分の方が細くなっています。

伸縮タイプ

シャフトが2つに分かれており、下部が上部の中に収納されることでストックの長さを調整できます。
上部は加工が行いやすいアルミ製で、下部はカーボン製が一般的ですが、コストを抑えたアルミ製の製品もあります。

アルペンレース用

シャフトの途中が、体に密着するように湾曲しています。
空気抵抗を少なくし、旗門との接触を避ける目的があり、材質は加工が可能なアルミ合金です。

バスケット(リング)

ストックを突いた時に、雪に埋まりすぎないようにするものです。
アルペンレース用では小さく、バックカントリー用では大きいバスケットが着いています。
バスケットは交換可能です。

石突(いしづき)

ストックの先端部分で、金属でできています。
普通のストックでは、先端が平らになっているなど、怪我をしない工夫がされています。
アルペンレース用は、氷の上を滑るので、先端が細くなっています。

 

初心者必見! 分かりやすい スキー用語集 はこちら

 

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ストックの選び方

ストックを選ぶときの考慮すべきポイントです。

長さ

ストックの長さは、整地を滑る時は身長の65%~70%と言われています。
大回りでは、ストックを突くというよりは、ターン中に雪面にあたるという感じなので、長めのものでも問題ありませんが、短いとストックが雪面に当たらず滑りにくさを感じます。
カービング小回りのストックワークは大回りと同様で少し長めのものでも問題ありません。
しかし、ずれの多い小回りは、ストックをしっかりと突くので自分にあった長さが重要になり、上級者になるほど、短めのストックを選ぶようになります。
コブは、整地で滑る時よりも、5~10cm短い人が多いようです。

身長の65~70%を小数点以下を四捨五入して一覧にしました。
固定長のストックを購入する場合、初めての方は65%と70%の中間ぐらいの長さを選んでみてはいかがでしょうか。

身長150cm155cm160cm165cm170cm175cm180cm
65%98101104107111114117
66%99102106109112116119
67%101104107111114117121
68%102105109112116119122
69%104107110114117121124
70%105109112116119123126

グリップと振りやすさ

グリップは各メーカー独自形状をしていますが、大きな違いはありません。
ストックの振りやすさは、メーカーよりも材質に影響されます。
一般的にカーボン製の方が空気抵抗が少なく重さもあり振りやすいと思います。
こだわりのある方はお店で実際に確かめてください。

耐久性

耐久性は圧倒的に固定長カーボン製ストックが優れています。
アルミ製の場合、リフト乗車時に椅子と雪面の間に挟まるなど、少し力で曲がってしまいます。
一方、カーボンは少しくらいの力では曲がりませんが、力がかかりすぎるといきなり折れてしまいます。
また、伸縮式ストックの場合、構造上の問題でどうしても継ぎ目の部分に力がかかり、折れやすく、また留め具が緩みストックを突いたときに短くなったりします。
私は、固定長のアルミストックを利用していた時は、いつも数年で曲げて買い換えていましたが、カーボン製ストックにしてから10年ぐらい使っています。

コスト

最も安価はストックはアルミ合金製、次にカーボン製、そして最も高いのが伸縮式ストックです。
価格を抑えるために、上部、下部共にアルミ製の伸縮式ストックもあります。

 

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おすすめストック

国内には自社生産を行っているSHINANOとKIZAKIの2つのメーカーがあります。
この2社は、他のメーカーのOEM生産も行っています。
海外には多くのメーカーがありますが、特にこだわりがないのであれば、価格もリーズナブルで国内製がお勧めです。
懐に余裕があるのであれば、伸縮式ストックで自分にとっての最適な長さを探すことをお勧めします。
自分の好みの長さが分かっている人であれば、固定長のカーボン製ストックを強くお勧めします。

SHINANO

一般向け製品のラインナップです。
この他にも、レース、バックカントリー、コブ、子供用ストックも販売しています。

2023/2024 モデル

モデル形状材質サイズ定価(税込)
フリーFAST-α伸縮式アルミ/
カーボン
90~115 cm24,200円
黄・黒・青・赤95~120 cm24,200円
フリーSV-LT伸縮式アルミ/
カーボン
黒・ピンク
シルバー
101~123 cm25,300円
フリーX AL伸縮式アルミ/
アルミ
黒・シルバー100~123 cm9,900円
フリーX CB伸縮式アルミ/
カーボン
黒・赤100~123 cm15,950円
ザ・フリートテーパーカーボン赤・青・黒105,107,110,113
115,117,120 cm
18,150円
CX-ファルコン カーボン赤・黒
アイスホワイト
100,105,110
115,120 cm
13,750円

 

 

KIZAKI

一般向け製品のラインナップです。
この他にも、レース、バックカントリー、子供用ストックも販売しています。

2023/2024 モデル

モデル形状材質サイズ定価(税込)
PROCEED
TL14
伸縮式
テーパー
アルミ/
カーボン
黒・青・カーキ
赤・黄・ピンク
90〜120 cm22,000円
PROCEED
TL GLASS
伸縮式アルミ/
グラスファイバー
黒・白・赤100〜125 cm15,400円
PROCEED
TL AL
伸縮式アルミ/
アルミ
黒・白・赤100〜125 cm9,900円
PROCEED
CARBON
テーパーカーボン黒・赤・黄105,110,115
120,125 cm
17,600円
SLALOM アルミ黒・赤100,105,110,115
120,125,130 cm
6,930円
シルバー100,105,110
115,120 cm
6,930円

 

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