パリオリンピック、連日の金メダルラッシュで盛り上がっていますね。
2021年に開催された東京オリンピックでは、日本選手が躍動し、金27個、銀14個、銅17個、合計58個のメダルを獲得しました。
加えて、日本国籍を持つスケートボード イギリス代表 スカイ・ブラウン(Sky Brown)選手も銅メダルを獲得しました。
過去のデータを元に日本人の勝負強さについて考察してみたいと思います。
勝負強さの定義
勝負強さを判定するにあたって、3色のメダルの内、金メダルと銀メダルに注目しました。
タイムを競い合う競技などで稀に起こる同着を除いて、金メダルと銀メダルは同数になります。
#東京オリンピックでは、高跳び男子で2人が金メダルになりました。
銅メダルの数は、3位決定戦を行わない競技があるので、金や銀メダルより多くなります。
絶対的な強さを誇る選手も中にはいますが、ほとんどの競技ではオリンピックの決勝に残る選手の実力差は僅かで、どの選手にも金メダルのチャンスはあります。
また、トーナメント方式の試合では、最後の戦いとして注目を浴びます。
一方、スポーツ振興の取り組み方により国別のメダル総数には偏りがあるため、メダルの絶対数を比較しても傾向が良く分かりません。
これらのことを考慮し、金メダル数を銀メダル数で割った値を勝負強さとし、数が大きいほど勝負強いと定義しました。
(勝負強さ)=(金メダル数)/(銀メダル数)
日本人の勝負強さ
第二次世界大戦後、オリンピックに復帰した1952年ヘルシンキから今回の東京までの17の大会で、日本が獲得した金メダルは154個、銀メダルは133個です。
金メダル数は銀メダル数の1.16倍となります。
また、大会別でみても金メダル数が多い大会が10回、銀メダル数が多い大会が7回です。
ホームアドバンテージ
日本では過去2回夏のオリンピックが開催されており、どちらの大会も金メダル数が銀メダル数を大きく上回っています。
明らかにホームアドバンテージがあります。
金 | 銀 | 金/銀 比 | |
1964年 東京 | 16 | 5 | 3.2 |
2021年 東京 | 27 | 14 | 1.9 |
東京オリンピックで、日本を除き、81の国と地域が、金あるいは銀メダルをとりました。
金メダル数が多い国が32、銀メダル数が多い国が39です。
日本が勝負強さを発揮し、金メダルの数が13個多いので、当然ながら銀メダル数が多い国が多くなります。
金メダル数が多い国(除く日本) | 32か国 |
同数 | 10か国 |
銀メダル数が多い国 | 39か国 |
補正
先ほどの勝負強さのデータには、2回の日本開催のオリンピックが含まれていました。
その数を除いたデータを見ていきましょう。
金 | 銀 | 金/銀 比 | |
日本開催 | 43 | 19 | 2.26 |
海外開催 | 111 | 114 | 0.97 |
合計 | 154 | 133 | 1.16 |
日本開催では、圧倒的な勝負強さを発揮していますが、海外開催では平均的な勝負強さです。
海外開催では、開催国のホームアドバンテージがあるを考えれば、金と銀メダルの数がほぼ同数であるということは、やや勝負強いと言っても良いと思います。
結論
これらのデータから次のことを言えるのではないでしょうか。
- 日本人はやや勝負強い
- 圧倒的なホームアドバンテージがある(注)
全体を通しては、金メダルをとれない競技数が圧倒的に多いので、負けている印象が強かったのですが、1位と2位のみを取り出した場合の結果は素晴らしいものでした。
パリ オリンピックでも、日本選手の活躍を期待しています。
(注)他の国については調べていいないので断言できませんが、少なくとも日本人にとっては圧倒的です。
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