東京都スキー連盟主催 テクニカルプライズ合格率と得点分析

スキースクール・検定

東京都スキー連盟(以下都連)では、毎年8回程度のプライズ検定が開催されています。
2021年と2022年の各2回分のデータを入手したので、得点の分析をしてみました。

プライズ検定

都連は各スキークラブに検定運営の委託を行い、検定員としてSAJデモンストレーターの派遣を行っています。

合格者数と合格率

延べ4か所の会場で、合計144名の方が受験されていました。
(申し込みを行ったが受験されなかった人は除いています)
そして、18名が合格され、合格率は12.5%でした。

日時会場実施団体受験者数合格者数合格率
2021年3月20日(土)菅平高原ハーレ
スキーリゾート
小平市スキー連盟36名4名11.1%
2021年4月11日(日)志賀高原
熊の湯スキー場
サンフィッシュ29名2名6.9%
2022年3月19日(土)菅平高原ハーレ
スキーリゾート
小平市スキー連盟42名5名11.9%
2022年4月10日(日)志賀高原
熊の湯スキー場
サンフィッシュ37名7名18.9%
合計  144名18名12.5%
種目別平均点

種目間の得点差は0.1点とほぼ同じでした。
全ての種目で平均点が74点を超えるということは、合格にもう一歩という人が多くいたことを表しています。

 フリー大回り小回り不整地合計
平均点74.1点74.2点74.2点74.2点296.7点
種目別得点分布

最頻値(最も多くの人が出した得点)は全種目とも74点でした。
平均点から考えると当然ですね。
1名の方が、4種目を77点、78点、79点、76点と異次元の得点をたたき出し、もう1名の方がコブで78点を出した以外は、全種目76点以下でした。
また、3点の減点は、コブで3名だけでした。
整地種目は96%の方が、73~75点です。

 フリー大回り小回り不整地
79点1%
78点1%1%
77点1%
76点3%3%3%4%
75点20%28%22%28%
74点60%55%58%49%
73点16%13%16%15%
72点2%
合計得点の分布

受験者の最頻値(最も多くの人がとった合計得点)は296点でした。
合計299点と、あと1点で泣いた方が12名おられました。

他県連との比較

受験者と合格者数を発表している北海道連と青森県連のデータと、いつもビデオ係として見学をしている新潟県連主催プライズテストとの比較です。

合格率

県連により合格率が大きく異なることが分かりました。
地理的要因から考えると、北海道連と青森県連主催の検定の受験者は、ほとんどが雪国育ちの県内の方だと考えられます。
一方、都連主催の検定は首都圏の雪無し県の方が受験しています。
新潟県連主催の検定は、検定会場が湯沢町と南魚沼市の結果で、受験者の多くは首都圏の方です。

主催期間回数受験者数合格者数合格率
青森県スキー連盟2018~2022全会場84名39名46.4%
北海道スキー連盟2018~2021全会場2,087名407名19.5%
東京都スキー連盟2021, 20224回144名18名12.5%
新潟県スキー連盟2019~20226回396名25名6.3%
種目別平均点

種目別得点が分かっている都連と新潟県連主催の検定の受験者の得点を比較しました。
合計点の平均に2.7点の差があり、このことが合格率の差になっていると考えられます。

 フリー大回り小回り不整地合計
東京都74.174.274.274.2296.7
新潟県73.573.473.673.5294.0
合計得点の分布

両連盟主催の検定の合計得点の最頻値(最も多くの人がとった得点)は共に296点ですが、得点分布が異なることがグラフから見てとれます。
特徴的なこととして、東京都連では合計で9点以上の減点者がひとりもいません。
このことは、種目別の得点分布でも分かるように3点以上の減点をほとんどつけないことに起因しています。
一方、新潟県連の得点分はほぼ正規分布となっており、忖度なしに加点も減点も行っているように見えます。

(再掲)

新潟県スキー連盟主催 テクニカルプライズ得点分布

新潟県スキー連盟主催プライズ検定の詳細データはこちらこちらをご覧ください。

最後に

東京都連の合格率、新潟県連ほどは低くはありませんが、それでも10数%と難易度の高い検定です。
しっかりと準備を行ってから、検定に臨んでください。

 

テクニカルプライズ合格に向けてのヒントをまとめてありますので、よろしければご覧ください。
SAJ、SIAスキー検定(バッジテスト)のまとめ はこちら

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