スキー テクニカルプライズ 小回りの滑り方と得点の関係

スキースクール・検定

1級に合格した多くの方が目指すテクニカルプライズですが、両検定の間には大きな壁があります。

また、1級はスキースクールやスキークラブ主催ですが、テクニカルプライズの主催者が各都道府県のスキー連盟、検定員は現役や元デモンストレーターが行うことが多く全国共通の基準で行われます。

 

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テクニカルプライズの小回り

小回りはナチュラルな中急斜面で行われます。
すなわち、圧雪されたフラットなバーンに近いときから、降雪後の不均一なバーンまであります。
また、滑り方も指定が無いので、カービング要素の強い滑りから、捻り要素の強い滑りまでバーン状況にあった滑り方を選択する必要があります。
しかし、どのような状況でも変わらない動きもあります。

 

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合格点の滑り

合格基準を一言で言うと、「谷回りがある小回りができること」だと思います。
比較的多くの方が大回りでは、切替でエッジが切り替わり谷回りがしっかりとできています。
しかし、動きの速い小回りでは、重心のフォールライン方向への移動が追い付かず、常に体の前で板を操作している人が多いように見えます。

観点と得点

SAJが定めている評価基準としては、

  • 状況・条件に対応して滑る能力
  • ターン運動の構成(ポジショニングとエッジング)
  • 斜面状況への適応度(スピードと回転弧の調整)
  • 運動の質的内容(バランス・リズム・タイミング)

とありますが、これだけでは具体的な基準が見えてこないと思います。

そこで、技術的な観点を、切替~谷回り、山回りに分解して点数との関係を見ていきたいと思います。

切替~谷回り

小回りのポイントは、この谷回りができるかどうかがすべてといっても過言ではありません。
谷回りができれば(エッジが切り替われば)、エッジングの強弱の調整が可能になり、急斜面でもスピードコントロールが容易になります。
しかし、大回りに比べターンとターンの間隔が短い小回りで、谷回りを行うことは容易ではありません。
ここを越えられずに、検定で点数が伸びない方が大変多いように思えます。
それだけ難しいということですが、小回りで合格点に達するには必須の動作となります。

エッジの切り替えができる方は、板を体から離して回転弧を大きくすることを考えてください。
板を体から離せる(内傾角をとれる)ほど、評価が高くなります。
誤解している人が多いのでお伝えしますが、小回りは「ずらし」の上手さが採点のポイントです。
決して、カービングターンを求めてはいません。

山回り

谷回りができれば、山回りは自然にできると思います。
谷回りができているかできていないかで、山回りがまったく違う動きとなります。

できていないときは、山回りはエッジングを行い、スピードをコントロールする場所になります。
できているときは、早い段階でエッジングを終了し、山回りでの減速要素を減らし次の谷回りにつなげるために、板を雪面にフラットする動きになります。

この2つの要素の見た目と点数の関係です。

  切替~谷回り 山回り
76点以上 左右への移動が大きい深回り 早い段階でエッジングを終了する
74~75点 切替で両方の板のエッジが切り替わる ずれが少ない
73~74点 エッジの切り替えが行えない トップよりテールのずれが大きい

減点要素

ストックワーク

手首、肘の位置が上下に大きく動く。
左右で異なる動きをする。

転倒

1、2点の減点になります。

 

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まとめ

いろいろ書きましたが、小回りは谷回りがすべてだと思います。
谷回りができれば、ターン弧の大きさ、スピードコントロールなど滑りの幅が大きく広がります。
逆に、谷回りができていないと、合格点に達することはまずないと思います。

検定員はデモクラスの方なので、全然違う観点でみているかもしれません。
滑り方はひとつではないので、参考になることがあれば、取り入れてみてください。

 

SAJ、SIAスキー検定(バッジテスト)のまとめ はこちら

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