早いところで10月にはスキー場がオープンします。
もちろん天然雪ではなく人工雪なのですが、人工雪にも種類があるのをご存じですか。
氷を砕いてつくられた雪のように見える氷の粒と、空気中に放出した水分を凍らせた雪です。
氷を砕いてゲレンデに撒く装置が人工造雪機、雪を降らせる機械が人工降雪機になります。
それでは、それぞれの特徴と製造装置を見ていきましょう。
人工造雪機
別名アイスクラッシャー(氷粉砕機)と呼ばれています。
夏に行われる雪まつりの雪や、スキー場でのゲレンデ造りに活躍します。
スキー場の場合は大量の雪が必要になるので、工場のような専用の建物で氷を造り、砕き、そして風圧で搬送してゲレンデに撒きます。
ゲレンデの下地を造るときは溶けにくい大粒な氷、ゲレンデの表面には細かい氷を撒いていきます。
シーズン初めに巨大な雪の山ができているのがこのタイプです。
その雪山をピステンで均しゲレンデをしていきます。
製氷後に氷をゲレンデに撒くので、気温がマイナスにならなくてゲレンデを造り始めることが可能です。
例年10月にオープンする、フジヤマ スノーリゾート イエティ(yeti)や狭山スキー場では9月半ば頃から雪づくりを始めます。
一方、氷を撒くことから、どうしても雪を滑っている感覚とは違ったものになります。
しいていけば、春スキーをしているような感じです。
アイスマン株式会社製 製氷機導入スキー場(同社ブログ) はこちら
人工雪でゲレンデ着々 初滑りまで1カ月 小樽オーンズ
人工降雪機
空気中に水分を霧状に散布することで、その水分が凍ることにより雪を降らせます。
圧縮空気で水分を噴射するガンタイプと、大型の扇風機で水分を撒くファンタイプがあります。
ガンタイプは水分を圧縮空気で運び、空中に霧状に放出します。
一方、ファンタイプは大型な扇風機を稼働する必要があるので、電源が必要です。
ファンタイプには固定式と可動式があります。
いずれの場合も降雪機まで大量の水を引いてくる必要があるため、ゲレンデのどこかに大きな溜池があります。
降雪機の導入で予定通りスキー場をオープンすることが可能になり、小雪の時はオープン後も可動しています。
造雪機に比べて、天然の雪に近い感覚で滑ることができます。
しかし、雪を造るためには気温が氷点下である必要があります。
樫山工業株式会社製スノーマシン(同社HP) はこちら
1978年に国産初のスノーマシン完成させ、累計約3,000台を製造しているそうです。
DEMACLENKO社製スノーマシン(同社HP 英語) はこちら
JFEプラントエンジ株式会社が国内での販売を行っているようです。
人工雪のおかげでシーズン初めも安定した状態のゲレンデで滑れるのですね。
あと少しでシーズンイン、楽しみですね。
コメント
コロナ鍋でも経済活動は止められない、人工降雪機で雪を降らせる手間のかかることですが、スキー場と言えば雪、絶対に必要な事ですね。
自然任せですと雪の水分(成分)はコントロールすることはできませんが、しかし人工降雪機で雪を降らせる時に、今期は水質こだわってみては如何でしょうか‼?
。
提案は、飲用可能な水(水道水)を弱酸性pH5.8に調整した水で雪を降らせる事です。人工降雪機でしかできない事ですです。
日本の水道水基準値は、ph5.8~8.6です。蛇口をひねり出てくる水は、pH7~8以内です。
私は、この水道水の試案を5月より水道水を所管する厚生労働省に働きかけています。
コメントありがとうございます。
水の成分についてはまったく知識がないのですが、なぜ水道水が降雪機で使う水によいのですか?
また、水道水だとコストが合わないと思うのですが、何かそれ以上のメリットがあるのですか?